こんにちは TOMです。
工場に勤めていると、軍隊的組織だなと感じる事が多くあります。
例えば、トップダウンの指示系統、集団行動、手順や規則通りの仕事 などです。
他にも、個人の意見が反映されなかったり、自由が少ないなと感じる場面もあり
閉塞感があります。
今回は、工場がなぜ軍隊的組織になっているのか理由を説明したいと思います。
工場以外の業界にも共通した内容もありますので参考にして下さい。
工場が軍隊的組織になった背景
産業革命が起きた頃から軍隊的組織になっていきました。
18世紀後半~19世紀に掛けて、イギリスで産業革命が起きます。
機械を使って、大量に物をつくる事ができるようになり、大規模な工場が増えてきました。
それまでは、農業と兼ねて個人が物を作っていましたが
産業革命により、工場に人が集まって集団で物を作る事により効率的な生産が可能になりました。
しかし、個人がバラバラに動くと作業効率が悪くなります。
その為、作業時間を決め、作業の仕方を決め、管理監督する人を決め
より効率的に物を作れるようにしていきました。
軍隊は、命の危険性がありますので、上官の指示に従い、規律ある行動をする必要があると思います。
工場でも危険な作業があるので、ルールを守った行動は必要ですが
それ以外で、組織を管理しようとしているのは、効率的に物を作りたいからです。
軍隊的組織のメリット
繰り返しになりますが、軍隊的組織のメリットは、効率的に物を作れる事です。
軍隊だと本部で作戦を決め、各部隊に指示が飛びます。
各部隊では、隊長の指示に従い、各小隊が作戦行動に移ります。
各小隊では、小隊長の指揮で作戦行動を進め、各隊員が実働を行います。
各隊員の中でも階級毎に身分分けされ、下の階級者は上の階級者の命令に従います。
個人の能力ではなく、階級=権限の範囲になります。
これを工場の組織に当てはめると
本部=経営者層が経営方針を決め、各部隊=各事業部に指示が飛びます。
各部隊=各事業部では、事業部長の指示に従い、各小隊=各部門が作戦行動に移ります。
各小隊=各部門では、小隊長=部長の指揮で作戦行動を進め、各隊員=各課員が実働を行います。
各隊員=各課員の中でも階級毎に身分分けされ、下の階級=平社員、係長は上の階級者=課長の命令に従います。
になります。
こうやって考えると、経営層が組織をコントロールするのに、軍隊的組織の方が都合が良いですね。
昔から戦争は、技術を進歩させてきました。
例えば、携帯電話も、軍事技術の応用で生まれたとされています。
技術だけでなく、組織管理の仕方も、発展させてきたのでしょう。
軍隊的組織のデメリット
軍隊的組織の方は、メリットばかりのように感じますが、デメリットもあります。
一番のデメリットは、経営層が無能なら、組織が傾いてしまう点です。
少し触れましたが、軍隊的組織は、個人の能力ではなく、階級=役職が権限の範囲です。
その為、どれだけ能力のあるスーパースターでも、一兵卒では権限がありません。
権限がないと、組織運営に口出しできないのです。
逆にそれだけ経営層の仕事は重要になってきます。
部署単位で見ても、部署長が変われば、部署の雰囲気が変わったのを経験した方は、いらっしゃると思います。
それくらい、組織の長の影響力は大きいのです。
例えば、サッカーだと、とんでもないスーパースターが一人いるだけで、チームを勝利に導くかもしれません。
野球でも絶対的エースがいるだけで、試合運びが有利になるでしょう。
そこには、監督の采配や、クラブチームオーナーの思惑などの影響は少ないでしょう。
しかし、会社組織になると経営層の影響が出てしまいます。
軍隊的組織に向く人、向かない人
ここまで読んできた方は、軍隊的組織=日本の工場ほぼ全てに当てはまると感じていると思います。
それだけに、軍隊的組織に向かない人は、工場に勤めることを考えなおした方が良い方もいるかもしれません。
●向く人
与えれたポジションと権限の中で、ルール通りの仕事ができる人
●向かない人
他人から指図されるのが嫌いで、気分で仕事がしたい人
当たり前ですが、ルールや規則に縛られるのが嫌いな人は、軍隊的組織は向かないでしょう。
逆にやる事やっていれば、給料がもらえると割り切れる人は、軍隊的組織は向いています。
運が良ければ、出世したいり給料が上がる事もあるかもしれません。
その我慢をどの程度許容できるかが、向く向かないの分かれ道でしょう。
最後に
今回は”日本の工場は軍隊的組織である”について紹介させて頂きました。
なぜ軍隊的組織になったのか? それは、モノをつくるのに効率的だからであり
組織のメリットは、経営層の組織をコントロールするのに都合が良い点があります。
デメリットは、経営層が無能なら、組織が傾いてしまう点です。
良くも悪くも、経営層次第になってしまいますね。
工場に限らず、日本の会社は同じような所が多いと思います。
この記事が工場で働こうと考えている方の参考になれば幸いです。
皆様がより豊かな人生を歩むことを祈っております。