こんにちは TOMです。
「バブル世代」、「就職氷河期世代」に次いで、今回は「ゆとり世代」の特徴について紹介したいと思います。「ゆとり世代」とは、小中学校を「ゆとり教育」で過ごしてきた世代のことを指し、1987〜2003年の間に生まれた方が該当します。とくに1995年生まれは小学校〜中学校までの12年間をずっとゆとり教育で過ごしてきたため、「フルゆとり世代」と呼ばれています。
ゆとり教育とは、暗記中心の詰め込み教育や偏差値重視の受験戦争を廃止し、ゆとりある学習環境で子供たちの自習能力や生きてゆく力の育成を目指して実施されたものです。
こうしたゆとり教育を受けたゆとり世代には、マイペースで協調性がない、打たれ弱いなどの特徴があるとされ、社会に出た際に異質な存在として見られるケースが多いといいます。
今回ご紹介する「ゆとり世代」社員の特徴を知り、日頃の付き合い方のご参考にして下さい。
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仕事における「ゆとり世代」の5つの特徴
(1)自主性がなく任された仕事以外はやらない
指示されるまで、進んで仕事をしない人のことを「指示待ち人間」と言いますが、ゆとり世代は「指示待ち人間」が多い傾向にあります。
与えられた職務ややるべき仕事をこなすことはできても、周りの社員の様子や状況を観察して、今できる仕事を探すなど自発的に動くことは少ない傾向にあるようです。こうした受け身体質の原因が、ゆとり教育だと指摘されています。
マニュアルどおりの動きはできても臨機応変な対応が苦手なので、想定外の事態が起きた際にパニックを起こすケースもあります。
(2)コミュニケーション能力が低く協調性がない
SNSが発達した時代を生きるゆとり世代の人たちにはコミュニケーション能力が欠如していて、自ら積極的に誰かと関わろうという意識が低く、上司や先輩、同僚など周囲の人との良好な関係性を築きにくいと言われています。また、物事を自分中心に考えるため、チームプレーより個人で動く傾向にあります。職場の人間関係のトラブルは業務自体に影響するため、深刻な問題のひとつといえるでしょう。
(3)プライベートを重視する
なるべく自分の都合を優先したいと考えている「ゆとり世代」の人達は、業務が残っていても定時になると退社してしまうというケースがあります。また会社での飲み会は、仕事の延長線上と考えており、プライベート優先で飲み会を断る人も多くいます。
ただ、ゆとり世代の人たちは、そもそもお金がないということも考えられますので、付き合いが悪いと一括りに考えられない事情もあります。
(4)メンタルが弱く、ハングリー精神がない
ゆとり世代は子供の頃から叱られたり注意されたりする経験が少なく、さらに本人が失敗する前に家族や周りの人たちが、支えてくれていたので、挫折する経験も少ない傾向にあります。そのためストレス耐性がなく、メンタルが弱いといわれます。
上司が注意をしたら仕事を辞めてしまう極端な例もあったそうです。それくらい打たれ弱く、失敗を糧に次に活かそうなどと言ったハングリー精神がないのです。
(5)上を目指す意識が低く、安定思考
バブル崩壊後の日本しか知らないゆとり世代は、安定した生活を求める人が多いといいます。そのため世間体や見栄と言った物に関心が低く、出世に対するモチベーションが低いのです。
たとえば、給料は増えず責任だけが増える管理職になるくらいなら、平社員のままでいいと言う人が多いといいます。
ゆとり世代の人々の多くは人のうえに立つよりも、普通に生活できる程度の給料をもらってストレスなく働きたいと考えるのです。
ゆとり世代の良い面を仕事に活かすためには?
(1)目標を設定する
ゆとり世代の多くは、自発的に考えた行動が苦手だとされていますが、一方ではっきりした指示やマニュアルがあれば真面目に仕事をこなすという傾向にあります。
一つ一つの仕事がどのような意味を持ち、何を目指すのかを明確にして、目標を本人に伝えるとよいでしょう。そして、携わる業務の意味や価値を一緒に探す工夫をするとよいでしょう。
その業務を進めると何が変わるか、今後どうなる見込みなのか、将来の展望まで説明すると、より意味を見い出しやすくなります。
(2)具体的を心掛ける
業務の指示をする際には、「まず何から実行していけばよいのか」「どのように進めていけばより効率的になるか」を、できるだけ具体的に説明しましょう。
ゆとり社員の大部分は、具体的な指示がないと動けない傾向にあるとされています。そのため、具体的にやるべき内容を伝えるとスムーズになるのです。
(3)褒める
仕事を通してどのようなことに貢献したのか、という点に目を向けましょう。
ゆとり社員は競争に勝つことより、他人への貢献を通じて感謝されることを重要視する傾向にあるのです。ゆとり社員を育成する際は、本人の存在意義を高める工夫が必要でしょう。
ゆとり社員が携わった仕事や行動のよかった点を褒めることも大きな価値があるといえます。
褒める際は、「貢献」に目を向けましょう。「貢献した点に目を向ける」でもお話した通り、ゆとり社員は同期や社内の競争に勝つことより、「君のおかげで誰かが助かった」など、貢献した事実に喜びを感じる傾向にあります。
(4)距離感を保つ
ゆとり社員はプライベートを重視する傾向にあるとされます。ゆとり社員とは、適度な距離感を保つほうがよいといえるでしょう。
従来の日本では、「社員は飲み会や忘年会などに必ず参加」これが当たり前だと考えられていました。しかしゆとり社員は、人付き合いの公私は別ものと考えるケースが多いです。社外での付き合いを強制するのはあまりよくないといえるでしょう。
最後に
ゆとり世代の方は、学力の低下や仕事感におけるジェネレーションギャップのやり玉に上げられる事が多いですが、世界で活躍している人も多くいる世代でもあります。例えば、羽生結弦選手や大谷翔平選手など、ゆとりど真ん中世代です。
本人の才能が活かせるポジションに付くと、飛躍的な活躍が期待できる世代でもありますので、上の世代の方は、資質を見極め適材適所を心掛けましょう。
ゆとり世代の方は、上の世代への気遣いを忘れず、声掛けをするだけでも印象が変わりますので、積極的にコミュニケーションを取っていきましょう。
私からのアドバイスもできますので、お気軽にご連絡下さい。